ハンマー投げの室伏選手は自身の映像をあまり見ないそうです。映像でとらえた修正点を直そうとするとなかなかうまくいかないという理由で。また室伏選手の動きを真似してもダメ、中から見ないと見えないとか。まるで武術家のようなコメントですね、まぁご自身、甲野先生と交流もあると聞きます、武術的な動きも研究、取り入れているのかもしれません。
私自身もボクシングなどでは、あまり鏡を見すぎるなとアドバイスしたりしました。多くのひとが鏡を見すぎます、見て納得したい気持ちはわからないではないのですが、それでは鏡をもってリングに上がるのか、などと冗談半分伝えます。
私たちの技術は、おそらく人間の自然な、効率的な力の出し方や動作と相反するところがあるので、とても難しいのですが。鏡で確認するのではなく、やはり中から見ないとみえないと感じがしています。一度、長年築いてきた動作をしてしまうと、意識してしまってなかなか修正ができなくなってしまいます、どうしたって長年築いてきた動きはそれがある意味効率的によくできてますから。否定しようとするとどんどん深みに。やはり守るべきポイントをひとつひとつこなすしかないです。メンタルによるところも勿論大きく、相手にビビッたり緊張状態では実現しづらくなります。いかに平常心でいられるか、まさに精神修行です。ひとつの例ですが緊張状態で脱力しようと思ってもその難しさは想像には及びませんよね。
アメリカだったでしょうか、どこかの国におけるある教育の研究で、悪いところを指摘するより、良いところだけを誉める(悪いところはほっといて)と劇的に成果があがるようなのがありましたが、これは実感してます。