考えてみれば当たり前のことであります。

技術を身につけるなら、それがどんな技術であっても最初はゆっくりと丁寧に学んでいきます。

ここのところ瓢漂会の稽古は、できる限りゆっくりと上げ手を行っていました。するとどうでしょう、いろいろこれまで気付かなかったことが、細かいところで特に得るものがありました。

サッと、やってしまうというのは、それはそれでありだと思いはしますが、そういった細かいところに気づかず、ということになってしまい、もったいない。どうして気づかないって、サッとやってしまうと単純に速すぎる、気づくものも気づかず、そんな短すぎる観察時間ではわかるものもわからない(そっか、隠すならサッとやってしまえば良いか)。

速い、というのは、それが本当に技術なのか、技術ではあるのでしょうが、その技術がどれだけ上手なものなのか。速いと、タイミングであったり、スピードであったり、力という要素が多く、その中から技術のところだけ取り出して向上するのが難しくなります。

ゆっくりだと、ごまかしがききません。スピードなしにタイミングも皆無、、おまけに力を使っていれば、使っているのがよく自覚できます。力使い過ぎだなと反省できます。じゃぁどうやったら上げることができるだろうって、技術に向き合うことができます。上げながら途中で修正も、2度、3度とかけ直すこともできるようになります。目をそらしてはいけないのです。

どんな技術もゆっくりと丁寧に練習をかさね、少しずつ、少しずつ、肩の力が抜けて時間をかけて向上してゆきます、無駄なもおのが削れ、シンプルに速く、早くなってゆきます、それが上達、ではありませんか。

もしあなたが、あるいはあなたの手がすっと揚げられてしまうなら、ゆっくりとやってみてください、ゆっくりやってもらってみてください。するとそれまで知らなかった発見がたくさんありますよ。

きっと。

瓢漂会