メイの試合は予想をひょっとして裏切ってくれるか、という期待感にあると思うのです。安全運転の大差判定、今回はもしかして、次回こそはもしか、パックなら…いつもそんな期待は裏切られ、予想は裏切られない。

いよいよフロイドメイウエザーJrの最終戦です。テレビ局との3年におよぶ6試合契約の最終戦、キャリア49戦目、49連勝チャンピオンのまま引退となれば、ロッキーマルシアーノに並ぶ。

反対のコーナーにはアンドレベルト、ハイチ出身オリンピアン、2度のウエルター世界チャンピオン。これまで悩まされてきた肩や腰の怪我からも解放され、減量も順調。アンドレウォードの師バージルハンターが復活を助けました。売りはメイの対戦相手の中で最高の身体能力、メイにも勝る運動能力と主張しています。自分史上はじめて不利な予想もモチベーションを高めてます。それこそ、失うものは何もありません。

これが最後なのでしょうか、本人やメイ陣営は引退を強調しています。メイは引退後、選手のプロモート、ミュージックやファッションなどのビジネスに興味がある、家族と過ごす時間を大切にしたいなど。

もっとも大きな決断理由は健康でありたいことのようです。それは19年におよび48戦、内24戦が世界戦、5階級を制覇し戦い続けてきました。少なからず消耗しているはず、自覚してからでは遅いのかもしれません。

そして身近に祖母のアルツハイマーだったり、何より最近トレーナーを務めるロジャーメイウエザーの短期記憶障害、ジムワーク帰りに迷子になることもあるそうです、ロジャーのプロキャリアも18年でした。いま50代のロジャーがなんでも80代に見えるそうです。

いままでほとんど許可しなかったスパーリングを公開しているのも、最後だからなのでしょうか。2:53:00からスパーリングです。


ただし反対意見もないわけではありません。チケットの売れ行きがあやしいようで、やたら最終戦を強調していいるのはチケットを売りつくすためとか。そういえば、2008年にはオスカーデラホーヤとの再戦をキャンセルして一度引退、翌年にマルケス戦で復帰しています。

メイウエザーは言います、

The name of the game is the sweet science, to hit and not get hit.

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