人は親指がなければ物をつかむことができない。親指だけが他の指と向き合う、孤高の親指。従って親指で力抜きをするのはもっともやりやすいから入り口となる。

では親指の力抜きとはどういうことだろう。

積極的に親指を狙って無力化する。

徹底的に親指を避けて出力を許さない。

どちらもありではあるのだが。

前回の型にしたやり方、実は親指の力を意図的に使いづらくする、つまり前者にあたる。そしてこちらが正解であろう。注意しなければならないのは、意識して親指を狙うと難しくなる。あくまでも手順に忠実に従うこと。

一方後者の場合、その手の上がってゆく軌道はどうなるかわからない、相手の押さえ方次第なところがある。肩の力を抜き、肘は相手に抵抗することなく自由に動かないとならない。実はこれは厳密には親指を無力化するわけではないので、相手の手の内の他の接触面のどこかに掛ける必要がある。手の内のほかのところに掛けつつ親指の追随を許さない。

瓢漂会

他にもいろいろやり方はあるが、すぐに出来るのは接触面積を大きくするためにもしっかり握って抑えてもらうこと。

皮膚の下の筋肉の密度を高めること。最初、これは朝顔の手を強めに作るだけで実現できるが、上げる過程でも維持しなければならない。

長い目では太い小手をつくることが3つ目の秘訣になる。