完全に崩れているから技がかかる。逆に言えば、崩しが甘いと極めることが難しく、かけそこなう可能性が高まります。

崩すということも難しいです。重心落下線を基底面の端に追いやるような崩しは、簡単に足が一歩出て補正しやすいため、そこで足を掛けたり、しっかりと掴んで、その力の強さやスピードで勝る必要があります。それは格闘技で体力、筋力、スタミナ、技術、そしてメンタルを鍛えるトレーニングの積み重ね、勝負の世界において必要なものです。相手も戦いを前提としています。戦国時代の戦いや侍も、どちらかと言えば格闘技術と言えます。

その後の武術や護身術では、勝負が前提というより、非常時に身を守るための技術だから、スタートラインが違います。当然、前述のトレーニングは必須ですが、完全に崩すことが可能です。つまり、相手が知らない技を一方的に行うことができます。武術で秘術や秘伝とすることが多いのは、そういったことがあるからです。

崩しを考え、徹底的に追求することが大切です。

瓢漂会
AF:無力化法、瓢理
KV:崩し理論、漂理