ファイト武録

月下
聖杯伝説 宝物み〜つけた! Since 2005
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タグ:格闘武術

少し前、新聞で元自衛隊出身という人の文章を目にしたことがありました、その人にとっては概ねとても良い経験になったというようなポジティブな内容だったと思います。訓練の一環として夜中とか、時かまわずたたき起こされることがあり、どんなときでもすぐスイッチが入るように鍛えられたそうです。

実感として危機と隣り合わせにない平和な日常生活、そういった訓練はよほど何度も何度も繰り返さないとなかなか身につけるのは難しいことでしょう。

格闘技や武術をやっていると、生活と一体となっていないといけない、ということが良く言われます。街を歩いていても頭上に気をつけたり、左右を確認したり。人と良くぶつかる、なんていうようじゃまったくお話になりません。武術を始めて人とぶつかることがなくなった、と自慢する人がいますが。そもそもそれまでぶつかっていたようでは、センスとか才能が疑われてしまいます。まあ気づいただけよかったです。

さらに細かくみていくと、格闘技などでは、打撃なら自分の打撃が相手にヒットしたその直後に気を抜いてしまいがち、しめた!やった!と思った瞬間が危ない。そういったことはやはりスパーリングなり実戦を経験して初めて学べることでしょう。ミット、サンドバッグ、コンビネーションを打ち終えた瞬間、もう一工夫、頭を振るなり、ポジションを替えるなり欲しいところです。

ボクシングならマスボクシングという、寸止めのスパーリングに近い練習がありますが、これはなかなか熟練者でないと難しい。本物(スパーリング)を知ったうえでないと、模倣は模倣、ウソになってしまいがちなのは、そういった理由からです。

それを型稽古の武術ではもっと難しいことになります。体術の熟練者がなんでもありの格闘技に挑戦し数十秒でKOされた、というような話を聞きました。勘違いは大怪我の元です。謙虚でありたいものです。

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瓢漂会

ひょうひょう(瓢漂)会で長く苦労して辿り着いた合気メデス、20年超におよぶボクシング経験からヒョンなことで偶然気づいて編み出したコブラによる打撃。どちらとも革命的な技術なのではないか、と自負しているところです(謙虚にですよ)。できればまた、何か他の分野でもうひとつくらいパラダイムシフトを起こせたらなぁ、と漠然と思いをめぐらせるところです。2度あることは3どある、って言うし。

そこで合気メデスとコブラ、共に技術であるから、何がパラダイムチェンジなのか、共通点をちょっと整理してみることにしました。

まず技術そのものは簡単であるということ。具体的です、一つです。単純明快なのですぐにできます。もちろん熟練して使いこなそう、自分のものにしようとすると、どんな分野でも一緒でしょうが、絶え間のない長く果てしの無い練習が必要になりますが、簡潔なのですぐに技術そのものの練習をスタートすることができます。

例えばコブラ、通常ボクシングでトレーナーにミットを受けてもらえるになるまでには、けっこう時間がかかるものです。毎日通っていてシャドーがこなせるようになったからといって、実際にコーチのミットをに当てようとすると、タイミングだとか、距離、間合い、力み、など、なかなか難しいところです。ジャブから初めて、ワンツーと少しずつです。

ところがコブラはこの過程がとても早くなります。興味を持ってくれている仲間のSさん(ボクシング未経験)は、出来る限り家でコブラによるシャドーをやるようにアドバイスはしていますが、週一回の稽古、それも打撃に費やす時間はほんの15〜20分程度にもかかわらず、ほんの数ヶ月で今ではもうコンビネーションを打っています。

次にその発想の特徴として、簡単にもかかわらず、誰も気がつかないということがあります、オンリーワン。これはやっている我々にはちょっと不思議に思えます。武術誌や武術著書で理論について語られているものに、似ていると思うものに、今だ出会ったことがありません。逆に同じことに気づいているとすれば、単純すぎて語る、公開するのを躊躇するというのは大いにあると思いますが。

先日の稽古のときにも稽古仲間と話していて、映像を公開する、しないの話になったとき、今の稽古映像では原理が見えてしまう、バレバレだ、とみんな意見一致しました。

3に他と何が違うのか、実は違いが見えずらい、のです。なんだかバレバレとたった今言っておきながら矛盾するようですが、他との違いが見えずらい、わからない、見た目は酷似していきます。

合気メデスでは今は原理を強調しているので、ちょっと見え見えかもしれませんが、普通の技の中にそのエッセンスを隠してしまうことができるでしょう。そうなるとよほど原理がわかっている人が見ない限りはわからないだろうし、同じに見えると思います。それに合気メデスは特殊な力を使うでもなく、ただ物理に従っているだけなので、体験しても、もっと分からないはずです。もっとも人間の情報量というのは映像に最も多く依存しているはずなので、見るよりも体験するほうがわかる、というのは変な話ですが。

またコブラはコブラを知らない人から見れば普通のボクシングです。

最後に、話が戻りますが、この二つのアイデアは、決して逆転の発想からは生まれ得ません。発想が「逆」ではなく「違う」のです。目のつけどころが異なります。

さてさて、3匹目のドジョウはどこかにいるのでしょうか。

おっと肝心要なことを忘れるところでした。2つとも、そもそも簡単な物理法則に基づいているんでしたっ…


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